血管新生は、悪性腫瘍(がん)の増殖において決定的な役割を担います。がんは新しく作られた血管(新生血管)を介して、栄養や酸素の取り込み及び老廃物を除去し成長すると共に、その血管を使い転移します。1~2㎣未満のがん細胞には新生血管はありませんが、1~2㎣を超えるがん組織では新生血管の増生がみられます。この様な状態の癌組織では、血管新生を抑制することでがん細胞への血液を介した栄養や酸素の供給がブロックされ、がん細胞は餓死すると考えられています。