私達は、サメ抽出脂質とキノコ抽出物を用い2つのモニタリング試験を行いました。1つは、スーパーマコおよびAR錠を癌患者に12ヶ月間投与し、患者のQOLと生存期間に及ぼす影響をモニタリングしたもので、その結果は、昨年、報告しています。もう1つは、2004年から今年にかけて行った試験です。進行癌の患者にはスーパーマコの高用量投与が効果的であることに気付き、その効果をモニタリングしました。また、マリンリピッドとキノコ抽出脂質の混合物であるウルトラマコの効果も検討しました。
近年の新たな癌療法として「マトリックスの分解の抑制」「血管新生の阻害」「シグナル伝達の抑制」「チロシンキナーゼの抑制」「抗体、ワクチンによる様々な免疫療法」「抗炎症剤」などが挙げられます。癌の遺伝子発現に基づく治療も行われるようになり、癌治療はより高度に発達してきています。また、抗炎症物質による転移の予防だけでなく、癌の成長の抑止にも焦点が当てられています。このようななか、スーパーマコ、AR錠には「血管新生の阻害」「シグナル伝達の抑制」、「免疫増進作用」、「抗炎症作用」などによる効果が期待されています。