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オーストリア腫瘍学会会誌2002

腸内細菌叢と慢性疾患(特にガン)との関連性

Eva-Maria Steinkellner(エヴァ-マリア・スタインケルナー)
エヴァ-マリア・スタインケルナー

要約

腸内細菌叢の役割は、現代の慢性炎症性腸疾患の治療においてあまり認識されていません。したがって、まず、基本的な生理学的事実を再確認する事が非常に重 要です。しかしながら、この知識から何らかの結論を導くためには、信頼性のある有意義な試験手順を参考にしなければなりません。

以下の記事は、およそ5年以上かけて集めた腸内細菌叢、検査結果、既往歴、アンケートなどのデータを基にしています。そこから生じた複雑な問題を、この研 究では取り上げています。臨床検査の結果には、通常の標準的な検査(臨床ルーチーン、血中蛋白質、免疫グロブリン)も含まれています。また、腸内細菌叢の 判定では、特別な検査室で新鮮な便検体を用い検査されています。さらに、患者を詳しく診察することでこれらの結果を補足しています。

この研究には、アレルギーやリウマチを患うガン患者および非ガン患者が含まれています。主疾患だけでなく、腸内細菌叢をひどく傷つけることが多い細 胞増殖抑制剤、抗生剤、抗真菌剤、ステロイド剤、非ステロイド剤、抗リウマチ剤、様々な免疫抑制剤などによる治療も、患者の健康状態にしばしば大きな影響 を与えます。その結果生じた症状は、通常、対処療法で処置され、腸内細菌叢にさらにダメージを与えてしまいます。これに対し、原因を治療すること、つま り、適切な薬物治療や個人に合わせた食事療法を行い、腸内のバクテリアの生理的な状態を再構築することによって、多くの場合は主観的にも客観的にも明らか な改善をもたらすことができると思われます。その効果は、個々の症例で顕著でした(主観的な健康状態の改善)。多くの患者において、腸内細菌叢にダメージ を与える治療が観察期間を通し継続されたにもかかわらず、結果の統計学的評価では、有意差のない改善(カンジダ、抗生剤使用の著しい減少)のみならず、有 意差のある改善(腸内細菌叢)も認められました。

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