健康寿命と美に関する研究活動で培ったQOL(生活品質)の向上に役立つ情報をお届けします。

オーストリア腫瘍学会

オーストリア腫瘍学会会誌2003

巻頭言

本号の目的「ガン治療における統合医療という概念の構築」が、医療費高騰、入院期間延長など様々な問題を解決するための手段の一つであることを簡単に解説しています。

21世紀の腫瘍学の行方

2003年サルツブルグ近くのFuschlで開催されたシンポジウムでの講演内容。それぞれの分野の専門家が、温熱免疫療法、分子生物学的診断、抗酸化治療、精神腫瘍学、ヤドリギ療法、胸腺療法、補完療法などについて講演しました。

補完腫瘍学

西洋医学だけでのガン治療には限界があると言われています。それは、西洋医学だけでは、治療の基本と考えられる「ガンが増殖しにくい体質」に体内環境を是正することはでないからです。西洋医学の重要性を認識しつつ、ガン治療と共にガン予防においても重要な体内環境の正常化のために、どのような補完医療が用いられるかを説明しています。

戦争ではなく平和のための資金-腫瘍学において同様の考え方は有益か?

「戦争に注ぎ込んでいるお金を平和のために使ったら、世界はどんなに幸せになることでしょう。同じように、ガンと戦うのではなく、健康的なライフスタイルの確立、体質の改善、予防などに力を注ぐ事ができたら・・・」ガン専門医からの素朴なメッセージです。

赤外線温熱キャビンでの赤外線C療法による解毒と免疫の活性化

人の体内で熱に変換される赤外線は、室温をあげてから体を温めるサウナより、体への負担も軽い上に効率よく体温を上げることができます。現在、がん治療終了後の患者で赤外線C治療の比較臨床試験が行われていますが、本データはその比較臨床試験の基となったデータであり、赤外線Cの解毒効果や免疫賦活効果を、 50人の健常人で臨床的に検討しています。

歯周病とホリスティック歯科

近年増加しつつある歯周病。たいていの歯周病は全身に影響する根本的な病状であるにもかかわらず、現在その主な治療は口腔内に制限されています。歯科医である筆者が、歯周病におけるホリスティック(全身的)治療法について5つのトピックを挙げ説明しています。

結腸ガンによって例証される遺伝的多型およびガンの危険性

遺伝子を構成している塩基の配列が人によって異なっていることを遺伝子多型といいます。この遺伝子多型は、ガンを含む疾患になりやすさ、薬の効き方などに影響します。焦げ肉の消費と結腸ガンのリスクについて、遺伝子多型に関する2つの酵素に着目した実験結果の報告です。

Th1/Th2リンパ球の重要性  CD69を介するリンパ球の活性化

免疫システムには、免疫担当細胞が直接細菌などを排除する細胞性免疫と、体液中に拡散している抗体が異物を排除する体液性免疫の2種類あります。そして前ではTh1細胞、後者ではTh2細胞と呼ばれるTリンパ球が司令塔となっています。この2種類のTリンパ球のバランスとHIV、ガン、アレルギー、流産などの関係を解説しています。