健康寿命と美に関する研究活動で培ったQOL(生活品質)の向上に役立つ情報をお届けします。

補完代替・統合医療フォーラム2005

ガン治療におけるQOLの改善とガン予防について

ドイツ腫瘍学会理事 Dr. Thomas Stiefel


[講演の様子]
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はじめに

本日は現在ドイツで我々が実践している補完療法についてお話したいと思います。ドイツでは、古くからいくつもの補完療法薬がガン治療に取り入れられてきました。西洋医学の目覚しい発展は我々に多くの薬をもたらしましたが、それでもなお補完療法薬が現在も使用されていることは驚くべきことです。近年、ますます補完療法薬に注目が集まり、多くの方が補完療法を受けることを希望されています。我々は、補完療法がガン患者の免疫力を高め、その結果としてより良いQOL(クオリティー・オブ・ライフ)が得られることを科学的に証明してきました。現在、我々は従来の通常医療に新たな補完医療を組み合わせたガン治療を行っています。

通常療法と補完療法の統合

ドイツにおけるガン治療の通常のステップは以下の通りです。

  1. 患者が何らかの自覚症状を訴えかかりつけ医の診察を受けます。
  2. 大病院での診察、検査の後、確定診断を受けます。(治療前期)
  3. 手術、化学療法、放射線療法、免疫療法などの治療が実施されます。(治療中期)
  4. 大病院でのあらゆる治療の後、再び患者はかかりつけ医に通います。(治療後期)

我々は、この通常療法に補完療法を組み合わせた治療を行っています。ドイツでは、QOLの改善やガンの再発、転移の予防を目的とし、手術などの通常療法で低下した免疫システムを改善するため、一般的に治療後期に補完療法を行います。治療中期から補完療法を始めることも、化学療法などに伴う副作用を軽減しその効果を高めることができるため有益ですが、それほど一般的ではありません。また、ごくまれにですが、場合によっては補完療法を治療前期から始めることもあります。現在、ドイツでは約60~70%のガン患者の方が、より良いQOLを求め補完療法を希望していらっしゃいます。

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