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補完代替・統合医療フォーラム2005

制御性T細胞の正常化作用のあるデンマーク産ローズヒップ(d-RP)の臨床使用経験

医療法人社団緑風会 鈴木医院 鈴木秀夫博士

医療法人社団緑風会 鈴木医院
鈴木秀夫(すずき ひでお)

[講演の様子]
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はじめに

1995年に坂口教授が制御性T細胞の存在を確認し、この制御性T細胞をコントロールすることで様々な疾患の治療が可能となると結論付けられています。また、2000年にデンマーク脳神経内科病院免疫学室部長のヤコブ・ジャンセン先生が、デンマーク産ローズヒップ(d-RP)の投与により多発性硬化症、リウマチなどの症状が緩和できることを発見し、制御性T細胞への影響を世界で初めて確認されました。私がd-RPに非常強い関心を持ち、日本で使用し始めたのは、私がデンマークを訪問した際、変形性股関節症で手術を待っている年配の男性に出会ったからです。翌年デンマークを再度訪問した時、その男性はd-RPを摂取し、結局手術をせずに日常生活が送れるようになっていました。

Ⅰ 抗炎症作用

動脈硬化と炎症

亡くなった方の冠状動脈を調べた際、血管にクラミジア肺炎菌が感染していた例がありました。感染部位には白血球が集まり炎症が起こるため、血管の炎症部位に血栓ができてしまいます。つまり、コレステロール以外にも、感染による炎症が動脈硬化に関与することがわかってきました。また、冠状動脈を血管内視鏡で観察した際、マシュマロのような丸いプラークを発見することがあります。プラークの形成には炎症が関与しており、さらに非常に破裂しやすいため、心筋梗塞を起こす危険があります。したがって、このようプラークを見つけた場合には、すぐ治療する必要があります。

20年前、炎症時に肝臓で作られる「C Reaction Protein(= CRP)」というタンパク質は、動脈硬化が起こった血管には沈着しないと言われていました。しかし、2005年のアメリカン・ジャーナル・オブ・パソロジー(American Journal of Pathology)の10月号に、CRPは動脈硬化の血管に沈着し、白血球の遊走を助長することにより炎症を増悪すると発表され、2005年9月24日の産経新聞に、「動脈硬化に免疫タンパク質」と題した記事が掲載されました。この報告から、CRPの反応や白血球の遊走を抑制することで動脈硬化を防ぐことが治療戦略の1つとなると言われています。

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