健康寿命と美に関する研究活動で培ったQOL(生活品質)の向上に役立つ情報をお届けします。

補完代替・統合医療フォーラム2005

がん治療とQOL

水上治博士
東京衛生病院健康増進部長・医学博士
水上 治(みずかみ おさむ)

[講演の様子]
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はじめに

わが国では、がん死亡者数、絶対数は毎年増加しており、一方、米国では減少しております。どうしてこのような違いが出るのでしょうか?日本は世界一の長寿国であり、高齢化が進み、がんの発症やがんによる死亡が増加しているのは事実です。しかし、絶対数の激増について考えた時、「わが国で行われているがん治療に問題があるのではないか。」という疑問が生じます。はたして西洋医学はがんを本当に治してきたのでしょうか?「がんの早期発見・治療」に関しては、間違いなく西洋医学は進歩してきました。しかし、ここで「進行がんに対し進歩があったのか?」ということを考える必要があると思います。
乳がん患者の生存率

がんの3大療法

がん治療の基本は、外科手術、化学療法、放射線療法のいわゆる3大療法です。大病院では3大療法が中心で、その他の治療は軽視される傾向にあります。3大療法の現状として確かに全体の5年生存率は改善しています。しかし、進行がんの生存率はさほど改善されていないのが現実です。早期発見・早期治療で治癒の可能性も高くなっております。しかし、日本では健診受診率が低く、早期発見ができておりません。欧米では、7~8割の方がマンモグラフを受診し、早期に乳がんが発見されていますが、日本人のマンモグラフの受診者は2~3%であり、2次予防が充分機能していません。実際、多くのがん患者さんは自覚症状が出てから受診し、診断されたときは既に進行がんの状態です。
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