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補完代替・統合医療フォーラム2004

サメ抽出脂質の研究開発と将来への展望

ポール・デイビス博士

ニュージーランド国立オタゴ大学
医学健康科学部教授
ポール・デイビス

[講演の様子]
2004_PaulFDavis

はじめに

私の所属する生物活性調査グループ(BIG)はニュージーランド国立オタゴ大学ウェリントン医学校にある経験豊かなスタッフを擁するグループです。このBIGの研究は、天然物質由来の分画あるいはエキスと関連する生物活性の研究に主眼を置きます。我々が実施している研究の50%は組織・細胞培養法などのラボモデルを使い、残りはさまざまな疾患あるいは生物生理学的なプロセスの為の小動物モデルを使って行っています。本日はこれまで我々がどのように研究をしてきたのか、また主要な研究テーマであるサメ抽出脂質に関連する生物活性について何をしてきたか、研究の現段階はどこにあるかをご紹介します。

サメ軟骨の血管新生抑制作用

1990年代の初頭、市場にサメ軟骨に関連する物質が登場し、がん治療、特に固形がんに効果があるといわれました。その中でもウィリァム・レインとその研究者達は血管新生を阻害する作用があることを提唱しました。つまり新しく血管が出来る事が阻害されると言ったわけです。腫瘍が成長し2次的な部位に転移をする為には血液の供給が必要です。そこで考えたことは、血液供給を抑えることが出来れば腫瘍の成長も抑えることが出来るのではないかということです。ただまだ早い段階においては、このようなサメ軟骨に効果があることを示す十分な証拠はありませんでした。

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