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腸内環境の改善のカギを握る腸内フローラ

近年の研究により、IgA,IgG等の免疫グロブリンが腸内フローラ(腸内細菌叢)の改善に大きな役割を果たす事が明らかになってきました。 そして腸内フローラの改善を介し、「第二の脳」と呼ばれる腸の環境を良く保つ事により肥満、糖尿病、肌の若さ、がん予防の他、アレルギーやうつ病等に対して高い機能性を発揮する事が期待されています。

腸内フローラとその関連する疾病等

日本国内においても、NHKスペシャルで腸内フローラの特集が組まれ、その中で腸内フローラ(腸内細菌叢)の改善が健康に大きな影響を与えている事が紹介され、注目されています。腸内フローラ(腸内細菌叢)の良し悪しが、さまざまな疾病にも影響を与える事が示され、その後、腸内環境改善作用を持つ健康食品に対する消費者の関心はますます高まっています。中でも注目が集まっているのが、分泌型IgA(s-IgA)です。

分泌型IgAについて

近年の研究では、IgAが腸内フローラ(腸内細菌叢)の維持に深く関与する事が分かってきており、IgAは善玉菌を腸内に取り入れ、育成する働きをすると言われています。
地球上に存在する細菌類の約70分類の内、わずか4分類のみが腸内に存在する事ができ、これは人間が長い時間をかけて細菌と共生してきた中で選び抜いてきた結果なのです。また分泌型IgA(s-IgA)は、酸に強い為、胃酸にやられることなく腸まで届き、腸内環境の改善を通して、様々な機能性を発揮すると考えられています。

例えば、腸内環境が改善されると大豆等を摂取した際に、エクオールが生成されやすくなります。エクオールは大豆イソフラボンのダイゼインが有用な腸内細菌によって分解されできる物質で、女性ホルモン様作用を発揮します。肌に対しては、コラーゲンを増やし、シワを浅くする働きが期待できます。骨密度や更年期症状の改善にも効果があると報告されています。

また腸内環境の改善により、ダイエットにも効果が期待できます。腸内で善玉菌が優位になると、日和見菌であるバクテロイデスが短鎖脂肪酸を出しやすくなります。短鎖脂肪酸には、脂肪の蓄積を防ぐ働きがある事が報告されています。腸内環境の改善は、腸管免疫系の活性化にもつながる為、アレルギー等の自己免疫疾患にも有用性が期待できます。

参考文献

  1. Human secretory immunoglobulin A may contribute to biofilm formation in the gut. R Randal Bollinger, Mary Lou Everett, Daniel Palestrant, Stephanie D Love, Shu S Lin, and William Parker. Immunology. 2003 Aug; 109(4): 580?587.
  2. The effects of natural S-equol supplementation on skin aging in postmenopausal women: a pilot randomized placebo-controlled trial. Oyama A, Ueno T, Uchiyama S, Aihara T, Miyake A, Kondo S, Matsunaga K. Menopause. 2012 Feb; 19(2):202-10.
  3. Equol improves menopausal symptoms in Japanese women. Takeshi Aso. J Nutr. 2010 Jul;140(7):1386S-9S An obesity-associated gut microbiome with increased capacity for energy harvest. Peter J. Turnbaugh, Ruth E. Ley, Michael A. Mahowald, Vincent Magrini, Elaine R. Mardis & Jeffrey I. Gordon. Nature 444, 1027-131 (21 December 2006)